おたより__

学校だより(2023年7月)

今ある自然は先祖から譲り受けたものではなく 未だ見ぬ子孫へ引き継ぐためにある



校長 宮川 高広
 6月10日に上越プラネットさんとの共催で、直江津海水浴場付近の海岸清掃を行いました。遡ること、1997年1月2日未明、島根県沖でロシア船タンカー「ナホトカ号」の破断事故が発生、大量の重油が流出し、直江津の海岸にも大量の重油が漂着しましたが、(私にとって)そのオイルボールを回収して以来の直江津での海岸清掃となりました。活動をしながら「この海岸はよく手入れされている」と感じながら、アメリカ先住民族の酋長の言葉「今ある自然は先祖から譲り受けたものではなく、未だ見ぬ子孫へ引き継ぐためにある」を思い出しました。
 この言葉は、(私が中学校時代に)アメリカ先住民族の生活ぶりを追ったドキュメンタリー番組で語られたもので、環境問題に関心が強かった私は、この言葉が記憶に残り、教員になった今でも大事にしています。目の前の自然を「譲りうけたものだ」と思うと、自分の好きなようにしてもよいと思いがちです。例えば自分たちの利益追求のために開発工事を進めたり、汚れていても放っておいたりし、取り戻すことができない状況になってしまうことも考えられます。ところが、「未だ見ぬ子孫のために引き継ぐためにあるもの」と考えれば、引き継いだものの本質を考え、子孫が暮らしやすいように大切に(適切に)扱おうと考えるようになります。直江津地域の方々はこうした思いで、この海岸を、この地域を守っておられるのではと感じました。
 当校においても、生徒会活動や部活動、学校行事をはじめとした教育活動をどう引き継いでいくか、生徒や地域と共に考えていきたいと思っています。
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 地区大会前の壮行式の折に、出場する選手に対して『周りから応援される選手』であるよう課題を出しました。応援される選手となるために、(1)全力を尽くすこと、(2)フェアプレイに徹すること、(3)あいさつをしっかり行うことの3つを話しました。
 大会では、どの会場でも周囲から応援されるような選手の姿がありました。また、ギャラリーには、最後まで諦めずに挑み続ける我が子らの勝利を願い、祈るように応援している保護者の姿がありました。
 中学生になろうと、社会人になろうと、親にとっては、子どもは子ども。遠く離れれば、姿が見えなければ心配になる。頑張っている子どもを心の底から応援したり、元気がないときは気遣い、がんばれるよう力を尽くしたり・・・今後もよろしくお願いいたします。