おたより__

学校だより(2023年6月)

人が環境をつくる、環境が人を育てる



校長 宮川 高広 
 私たちは、暮らしを営んでいる場所の環境から様々な影響を受けています。「雪国の人々は、粘り強くて勤勉…」の言葉は、環境が人を育てることを表しています。環境とは、こうした自然環境(もの)だけでなく、私たちを取り巻く人(ひと)・文化(こと)の総称をいいます。
 私が部活動の顧問をしていた際(約20年前)に、志の高い部員が複数おり(複数が重要)、他の部員もその志に触発されて練習に励み、全員が私の予想を上回る大活躍をしました。この時実感したことを「人が環境をつくる、環境が人を育てる」の言葉にまとめ、学校が変わっても語り続けています。
 5月17日にがんばり行軍が行われましたが、沿道で交通安全誘導や声援を送ってくださった地域の皆様、関門等の運営を支えるPTA・教職員、励まし合い競い合う仲間が、みんなでゴールを目指そうとする環境をつくり(人が環境をつくる)、参加生徒は何度も折れそうになる心を立て直しながらゴールを目指すことができました(環境が人を育てる)。また、当校の教育活動は、長きにわたり学校後援会や体育文化後援会等(地域)に支えられています。地域は環境、地域が子どもたちをしっかり育てようとされている気概を様々な場面で感じております。
 学校においても、私たち(生徒・教職員)一人一人が環境をつくり、そのつくりだした環境が様々な人々に影響を与えていることを自覚し、環境づくりを行ってまいります。



 がんばり行軍の開会式で「ここに来る道中、ゴミを拾っていた素敵な男子生徒がおり感動しました。行軍中は走りながらゴミを拾うのは難しいので、せめてゴミは落とさないように」「熱中症を予防するためには、・・・喉が渇く前に積極的に水分を・・・」「私は一番最後尾から熊鈴を鳴らしながら走ります。熊鈴が聞こえたら“やばい”と思いましょう。また、1リットル分のスポーツドリンクを背負っているので、緊急事態時には声を掛けてください」と話をしました。そして、いざ行軍!
 後方から生徒を追い越そうとすると「やばい!熊鈴だ~」とスピードを上げて走り出すまじめな生徒たち、「校長先生!がんばってください!水分補給しましたか?」と気遣ってくれる優しい生徒たち、「校長先生、飲み水がなくなったので少し分けてくれませんか」と勇気をもって声をかけてくれたのに、(実は自分で飲み干していたので)「もう無いんだ」と伝えると「みんな!どんだけ校長先生に頼ってるんだよー」と素直に嘆く生徒たち、しかも復路には、約束通り新たなゴミは一つも見当たりませんでした。
 改めて、まじめで、優しく、素直な生徒であることを実感した一日でした。
 32km楽しく完歩できました!みなさん、ありがとうございました。